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札幌市立中央小学校

2023.12.19

小学校段階における生成AIを活用した授業展開

①実施日 10月25日(水)

②学年・教科・単元 6年 国語 季節の言葉3「秋深し」

③ねらい:語句と語句との関係について理解する。語彙を豊かにするとともに語感や言葉の使い方に対する感覚を意識して、語や語句を使ったり、使う言葉を吟味したりしながら、よりよい短歌や俳句をつくろうとする。

④授業の実際
季節の言葉を学習した後、短歌や俳句をつくっていく。導入時に文書生成AIに生成させた秋の俳句「紅葉舞う 秋風さらさら 心落ちつ」を鑑賞する。子どもたちは感想交流をしていく中で、この句の課題に気付いていく。「季語が2つあるよ。伝えたいことはわかるけど、直接的すぎる。」「『心落ちつ』ってリズムが悪いし、意味が分かりにくいなぁ。」と批判的に読み取っていく。
「では、どんなことに気を付けて俳句を作っていけばよいだろうか。人間らしく想像力をはたらかせて「秋」という言葉を使わないで「秋」らしさを表現してみよう。」と本時の課題を設定する。
 語感や言葉の使い方を吟味しながら短歌や俳句を作っていく。「さんまって使うとそのまますぎるし、漢字にすると秋がはいってしまうからもっと直接的になってしまう・・・。焼さんまには大根おろしが合うから、大根おろしを使ってさんまを表してみよう。」と想像力をはたらかせる児童の姿も見られた。吟味を重ねた俳句を授業支援アプリで全体共有し、互いに添削、コメントしていく。さらに磨きがかかった表現にしたものを提出する。
 次に児童は、完成した作品を画像生成AIに流し込み挿絵を生成する。「先生!『燃える木々』という表現をそのまま流し込んだら山火事のような、炎上している絵になってしまいました!」という児童もおり、隠喩は生成AIには伝わりにくいところがあるため、意図した表現になるように試行錯誤しながらプロンプトを調整する必要があることを説明した。画像生成していく過程で、伝えたい表現にするために言葉を補ったり、言い換えたりしていくことで語彙を豊かにしていく様子が見られた。

⑤授業の振り返りから
授業後の振り返りでは、「AIで画像生成するのはとても便利であるが、間違った使い方をすると自分の学びにとってよくないかもしれないから気を付けて使いたい。」「今後も授業で生成AIを使ってさらに理解を深めていけるのではないかと思った。」など生成AIとの付き合い方に関する記述をした児童が41%いた。学習内容のみならず、AIとの付き合い方について考えを深めることもできると考えられる。

2023.11.28

【生成AIパイロット校】教育・校務における生成AI公開学習会@札幌 開催

公開学習会「教育・校務における生成AIの利用で変わる働き方」を開催しました。世界的な生成AIの情勢、国や機関の動きをはじめ、教育における生成AIの留意点をおさえました。スムーズな回答を導き出すためのプロンプトを入れるハンズオンやどんな場面で使っていけばよいかのディスカッションなどを通して、すぐに使えるアイディアを交流しました。